無課金おじさんとパリっ子魂とバランスからだ塾

夏休みに入り、朝から晩まで子どもたちと一緒に過ごしているので体力が追い付かず、なかなか書けなかった8月のブログをようやく8/11に地元福島への帰省中、新幹線車内で書いてます。

ところで皆さん、パリオリンピック観てますか?

各国の選手たちが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて、ついつい観戦に夢中になり、毎晩寝不足なのは僕だけではないはず。
今は良くも悪くもSNSなどで世界中で様々な意見が飛び交う時代ですが、やはりバランスからだ塾的には「無課金おじさん」が優勝!
ほとんどの選手が高性能な装備を身に付けている中で、無課金おじさんは耳栓一つ。しかも休日のお父さんのような服装で、片手をポケットに入れて撃ち、銀メダル!本当に痛快!
(ちなみに「ポケットに手を突っ込んで撃つのは冴羽獠みたいだ!」とSNSで話題になっているようですが、あれはヒモトレ的な意味合いがあると僕は見ています。本人に聞いてみないとわかりませんが、銃を持たない側の手をどうするかはけっこう重要だったのではないでしょうか。要は、カラダ全体が″ちょうどいい″、″落ち着く″という1点で、あの形になったんだと思います)

バランスからだ塾も不便であることこそがカラダの機能を呼び覚ますという思いから、ハイテクなトレーニングマシーンや、最新理論などは皆無。当初、単管パイプで作っていた手作り遊具も竹で作り直したり、クライミングのホールドと呼ばれるカラフルな突起物も、石や木で増設。クライミングシューズを履かせないと危ないじゃないかというご意見もありましたが、もちろん裸足。滑り止めのチョーク(炭酸マグネシウム)など使うはずもないです。

夏休みクラスではあちこちの山奥で川遊びをしていますが、ライフジャケットはもちろん無いし、その日に急遽「今日も川遊びに行こうか!」ということもしばしばなので、水着やマリンシューズもないままずぶ濡れで遊びます。賛否両論あることは承知の上ですが、その分子どもも我々も油断できないので、良い緊張感をもって遊べます。かつて、アメリカの高速道路でシートベルトを義務化したら死亡事故が増えたということがニュースになっていましたが、同じことかと思います。

賛否両論といえば、開会式の演出も様々な意見が上がってましたね。
言い間違えや国旗の向きなどはまあ単純なミスとして、ごめんなさいでいいと思いますが、「そこまでやる?」という意見が多かったあの演出についてです。

僕はリアルタイムでは観れなかったんですが、大事なことが2点あると思いました。
まず一つは血しぶきを思わせる真っ赤なスモークの中、フランス革命で斬首された王妃マリーアントワネットと思われる人形が生首を手にして多数登場。これには「やりすぎだ」「気持ち悪い」「子どもに見せられない」など批判殺到。しかしながら、やはりパリっ子・・フランス人には「我々庶民が王室・貴族から自由と権利を勝ち取ったのだ」という他国の人には分かりかねる強い思いがあるんだなと感じました。日本でも江戸城無血開城という歴史的にもかなり価値のあるクーデターが起きましたが、これはあくまでも武士同士のやり取りに過ぎず、庶民が幕府を倒したわけではないですよね。フランス革命がなかったらひょっとすると自由・人権・平等といった概念そのものさえも生まれてなかったかもしれないですから、パリっ子がそこに誇りを持つのは当然かと思います。

2点目は表現することの優先度です。大会直前に女子体操の宮田笙子選手の飲酒・喫煙が理由で出場辞退になったこともそうですが、日本では「問題がない」ことが最優先事項になっているように思えます。もちろん、リスクヘッジは超重要事項であることは間違いないですが、場面場面で「問題がない」ことよりも優先されることがあると思います。

2020東京オリンピックの時、開会式の演出に関して様々な問題で担当者や関係者が何人も辞退に追い込まれました。批判やクレームが起きないことが最善かのようで、それにより内容がイマイチになったとしても「無事終わってよかったね」でチャンチャンな感じ。そもそもオリンピックのような世界中の人々が注目する中で表現するということは観る人の心を動かせるかどうかに大きな意味があるわけで、「問題がない」ことでは観る人の心は動かない。少々批判があろうが、炎上しようが観る人の心に残るような、もっと日本ならではの表現があっても良かったかなと今回のパリオリンピックの開会式を観て感じました。まあ、それが一番日本的なのかもしれませんが。

バランスからだ塾でもオリンピックでも「問題がない」ことが大事なのではなく、賛否両論があっても、いやほとんどが否であっても「我々はこれを表現したい。これを大事にしたい。これを伝えたい」ということをやる。そこに尽きるんだと思うのです。
もちろん敢えて奇をてらうような事をすればいいとは思いませんし、こう見えて僕自身も東北出身の小心者なので、ぶっ飛んだことはなかなか出来ない質ですが、無課金おじさんのように、只、自分のやるべきことをやっていただけなのになんだか世間がざわついてる、なんてのがやっぱり良いですね。

そうは言いつつ、「問題がない」ように気を付けて書いているからか、気が付けば次はもう新横浜(*_*;
※バランスからだ塾ではバランスからだ塾そのものが”無課金″で誰でも参加できるように、資金提供してくださる方を募集しております(^^♪

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